こんにちは!
パーソナルスタイリスト 山下美季です。
先日の同行ショッピングを行いました。
その際、サマーカラーが似合うお客様にワンピースをご提案したのですが、
「ブルー」「コーラルピンク」2色のうち
「コーラルピンク」のワンピースをおすすめしました。
「サマーカラーが似合うのに、ブルーじゃなくてコーラルピンク!?」
今回のブログでは、この理由を書いてみたいと思います。
先に理由を書いてしまうと以下の通りです。
①「コーラルピンク」という色名でも色の幅がある
②服は、色・デザイン・柄・素材など諸々の要素を持っている
今回、ご案内したワンピースのリンクを貼らせて頂きます。
https://www.anayi.com/items/10252714020?cc=32
bouquet プリント ランダムタック ワンピース|ANAYI OFFICIAL ONLINE STORE|アナイ 公式サイト
アイテムを見てブログ読んで頂けたらわかりやすいかなと思います。
①「コーラルピンク」という色名でも色の幅がある
色名はある程度の幅を持っているので、コーラルピンクといっても様々です。
今回のワンピースもコーラルピンクという色名はついていましたが、
しっかりオレンジ寄り ということなく、ほんのりオレンジ寄りかな…というところ、
更に淡い色でもあったのでそもそも発色が強くなく、白が多く含まれていることもあって黄み具合が控えめ。
試着した際の顔映り・腕や首元の肌色についても、ブルーの服の場合と比較すると、
肌の白さは落ちますが大幅にくすむ…というところまではいかず、血色を上げ適度な肌の透明感が保てる色でした。
「ブルーの方だと色白すっきり美人」
「コーラルピンクの方だと穏やかキュート」
という感じ。
「コーラルピンク」という色名でも様々な色がありますので、
色名だけで「NG」と決めつけすぎてしまうと勿体無い場合もあります。
ちなみに、
パッと見て「このくらいのコーラルピンクならブルベカラーが似合う人もいけるかも」と判断できる、
というのは
私を連れてお買い物に行くメリットのひとつです😊(宣伝 笑)
② 服は、色・デザイン・柄・素材など諸々の要素を持っている
今回のワンピースは無地ではなく、柄物のワンピースでした。
柄は写実的な花柄で、すべてに色があるわけではなく、
アクセント的に花びらや葉っぱの部分に配色されていました。
コーラルピンクの商品の方は、花びらがオレンジ・葉っぱも ややイエベ寄りのグリーン。
この花びら・葉っぱのオレンジ・グリーンが絶妙な鮮やかさ・量で配色されていることによって、
お肌を黄ぐすみさせることなく、目力がグッと上がってきてお顔立ちがくっきりと引き立ってきたのです。
もしも、無地の淡いコーラルピンクだったとしたら 今回のお客様にとっては
少し淡すぎてお顔がぼんやり、そしてお肌の白さもちょっと無くなってしまう…ということになり、
私はコーラルピンクのワンピースをおすすめしなかったように思います。
パーソナルカラー診断の際には、お客様に「色味の強さとお顔立ちの印象のお話」をしていますが、
今回のワンピースのように
「服自体の色」で鮮やかさを取り入れるのではなく「柄の色」で鮮やかさをプラスするという方法もありますので、参考にして頂けたらと思います。
ちなみに、先程書いた柄の色が気になった方もいらっしゃると思います。
サマーカラーが似合うのに「オレンジとグリーン」の柄って!?これもイエベカラーで良いの!?
もちろん必ずOKというわけではないのですが、
今回のワンピースの場合は、黄みが強すぎないごく淡いコーラルピンクの生地、そこに絶妙に配色されたオレンジ・グリーンで、
普段イエベカラーを取り入れづらいサマーカラーが似合う人にとって、この上なくイエベカラーをうまく取り入れるチャンス!と言えるような色合わせ。
生地自体のピンクは、
本当にかなりギリギリ イエベ・コーラルピンクかなくらいの淡いコーラルピンク。その生地の柄にオレンジ・グリーンの配色をし、全体的にイエベっぽさを持たせることで「コーラルピンク」という服の色名に違和感を与えていない、そのくらいブルベからちょっとイエベに僅かに越境しちゃったかな、くらいのピンク。
当該ワンピースのサイトのリンクを上記していますが、リンク先の「ワンピース一覧」で沢山ワンピースが並んだ写真を見て頂くと、一見ブルベのピンクかな?と思うくらい絶妙な色であることを感じて頂けると思います。
珍しい商品かなと思います。
探したくても探せるものではない。
だからこそ、決して安価なものではありませんが出会えたタイミング手に入れる。その価値がある。
ちなみにこのワンピースの「ブルー」の方は、「ブルー」という色名ですがお洋服の生地自体の色は淡いブルーグレーで、
花びら・葉っぱの部分が青み強めのややくすみブルーとミントグリーン、あと淡いレモンイエローも配色されていて、
全体的に色使いは「サマーカラー」
試着するとやはりお肌の白さは圧倒的に際立ってきて、すっきり・知的な印象が求められるシーンには
むしろブルーの方が良いかなという感じでとても美しかったのですが、
少し柄の鮮やかさがコーラルピンクの方と比較すると落ちるせいか やや控えめな印象に見えました。
今回は、ハッピー感や華やかさが求められるシーンで着用するアイテムをお探しだったので、
「美白感は少し落とす」
ですが、それに勝る
「絶妙な配色・柄の鮮やかさ・量による肌の綺麗さ・顔立ちの引き立ち具合、
お洋服全体から溢れる暖色配色によるハッピー感」
がありますよ、ということで「コーラルピンク」の方をご提案し、お客様も納得され購入頂きました。
ブルーの方ももちろん素敵で、
ブルーならではの涼やかな美しさがあって、お客様も色違いで二着共購入するかかなり迷われたのですが、
さすがに高価なお洋服でもあるので 一旦ブルーの方は熟考するために保留となさいました。
なお、その際にお客様にもお伝えし、
これは皆様にも参考にして頂きたいのですが、
「色記憶」といって、
店頭で見た色は お家に帰って思い返すと実物以上に「鮮やかな色」でイメージすることが多いと言われています。
ですので、
実物はすでに見た→家に帰って思い返してやっぱり欲しい!→通販でポチっとお買い物!
は要注意!
もう一度店頭で しっかり実物を確認して「やっぱり欲しい」と思うか確認することをお勧めします。
あらためて商品を見ると「こんな色だったかな?」と思うこともあるかもしれないからです。
特に今回は「鮮やかさが少し足りないかな」という理由で一旦保留にしたアイテムで、尚且つちょっと高価なアイテムでしたので、
やっぱり買おう!とお家で決めた場合も、あらためて店頭で色を確認してくださいねとお伝え致しました。
この点は、ぜひ皆様にも参考にして頂けたらと思います。
諸々書きましたが、
このように、パーソナルカラーは「絶対」ではありません。
ある程度の方向性を決めるための羅針盤のようなもの。
全方位からまず進むべき方向がわかり、
そこからこのくらいまでならいけるかな、こっちまで行きすぎるとまずいなを判断するための基準となるものです。
また、服も色だけではありません。
柄があって、デザインがあって、配色があって、生地・素材によって発色具合が異なって、布の動きで発色が異なって…と様々な要素があります。
だからこそパーソナルカラーでなくても似合う場合があります。
今回のブログを読んで
「こんなの難しくて自分ではわからないよ!」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに「なぜパーソナルカラーでなくても似合うのか」その理由を語るのはちょっと難しいかもしれません。
でも「なぜ・その理由」を語る必要はほぼない、と思うので細かいことは気にせず
「この服パーソナルカラーじゃない、でも悪くない」と感じたら、それは着たら良いのです。
「そういうことも起こりうるんだ」ということだけを今回のブログで学んで頂けたらと思います。
色を選ぶのも、服を選ぶのも
理論・理屈ではなく感覚・感性。
その通りだと思います。
「パーソナルカラーにとらわれるなんて勿体無い!」という言葉を目にすることもあります。
その言葉にもまったく異論はありません。
だけど、自分の感覚・感性にそんなに自信を持てる人ばかりではない。
私自身がそうでした。
「似合う色・似合うデザインを知ること」は
そんな ちょっと自信を持てない人の背中を押してくれる「お守り」のようなもの。
最初はまずは「お守り」を握りしめて、
そしてだんだんと「お守り」がなくてもちゃんと自分の感覚で判断できるようになる、
そんな「お守り」のようなもの。
だから もしも、
すでにカラー・スタイリングコンサルティングを受けた経験がある方で、
今 固く「お守り」を握りしめすぎている人がいるならば、
このブログを その手を少し緩めるキッカケにしてもらえたら。
しっかり握りしめた分、
あなたの感覚・感性はもう十分育っていると思います!
自分の感覚を信じてオシャレを楽しんで欲しいなと思います😉
まだまだ迷いがある方は、ゼヒ私にお気軽にご相談くださいね🎶
同行ショッピングは、もちろん「似合うものを買う」ということが大きな目的ですが、
「カラー・スタイリングの知識を実践でいかに活かすか」ということをお伝えできる場でもあります。
柄なのか、素材なのか、デザインなのか、今回のように色々な合わせ技によるものなのか…何かしら「似合う理由」を私がその理由を解説致しますので、こうしたことを経てご自身でうまくお洋服・アイテムを選べるようになっていく…
それが同行ショッピングのメリットかなと思います。
実際に複数回同行ショッピングをご利用頂いているお客様が回を重ねるごとに上達なさっています。
色の見極め・デザイン・素材・サイズ/丈感・アイテム同士の合わせ方…などなど、
それがとても嬉しく、反面 そろそろ私から卒業かな…とちょっと寂しく感じたりもしますが…
やっぱりご自身で似合う物を選べるようになっていく姿を見るのは嬉しいです❣️
今回は高価なお買い物でしたが、もっとリーズナブルなお買い物に同行することが多いですので、どうぞお気軽にご用命くださいね✨